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グループホームとは

前に向かって

もう一歩

 

グループホーム清華苑が開設して十年の月日が経ち、明石市に十五を超えるグループホーム施設が、認知症対応の事業として展開されております。地域においていかに認知症介護が求められているかということです。

 

急速な高齢化と共に増加する認知症重度化が進む中にあって、グループホームの本来の役割である、「家庭的な生活の場の提供」、「自立支援」、「地域交流(貢献)」等を、いかにして提供するサービスに組み込むことができるかが大きな課題であります。

私たちホームでは、「ご利用者の方々の認知症の進行を出来る限り穏やかにし、認知症になっても、住み慣れた地域の中で生活し続けることができる様に」と、職員全員が共通した意識を持ってサービスの提供に取り組んだ結果、ご利用者の方が「自分のことは自分で」といったご希望を持って、少しでも自身の能力を活用した生活を継続されております。

 

半数近くのご利用者が「自分のことは自分で」といった希望を、自身の能力や自身として一部でも残す形で生活を継続しておりますが、今後も引き続きグループホームのあるべき姿(役割)を見失わない様に事業を展開していきたいと考えています。

 

ご利用九年目を迎えられたA様のご家族の「少しでも長くここにいたい。」といったご希望をもとに、生活を共にするご利用者の理解と職員の想いを受け、余命宣告を受けてから約1ヶ月半といった短い期間でしたが、最期までお付き合いをすることが出来ました。散歩や買物・外出行事等を通して、外の空気や地域の皆様との交流、ボランティア等の訪れる地域の方々との時間に「明石はええ町でんな。」と言葉にされていました。最後の1週間は食事もままならない状態ではありましたが、他のご利用者や職員に後押しされ、最期に口にされたのは、ご本人の大好物のあんこでした。「あー、美味しいですわ」と、強く瞳を閉じられ、味わわれたご本人の表情が強く印象に残っています。ご家族からも「知った町、知った顔、知った声の中で最期を迎えられたことは、本人にとって幸せなことだったと感じています。」と、お言葉をいただけました。

 

ご利用者の状態によって、適切なサービスを受けられる環境をご紹介することが前提ではありますが、このようにご利用者の気持ちを大切して、この世から旅立つお手伝いをさせて頂けることも喜ばしい限りでした。ここに十年と云う節目をもって新たな一歩を踏み出したいと思います。

自分らしい生活

 

グループホームの本来の目的として、「家庭的な生活の場の提供」、「自立支援」、「地域交流(貢献)」が挙げられます。

しかし、グループホーム清華苑では、ご利用者一人ひとりが、住み慣れた地域の中で「普通の生活」を送ることができる様に支援していくことを何よりも大切にしています。「普通の生活」とは、食事の支度や掃除に洗濯、散歩に行ったり好きなものを食べたり。顔なじみの人と会って話して笑いあう、普段私たちが行っているごく当たり前の日常のことです。

認知症という疾患は何か特別なものであるかの様に誤解をされがちですが、認知症であるからといって、生活を送る上で私たちと何ら変わることはありません。


グループホーム清華苑では、「認知症の進行を出来る限り穏やかにし、住み慣れた地域の中で、地域住民の一員としての役割を担い生活出来るように」といった思いを職員全員が共通して持ちながら、サービスの提供に努めています。その結果、ご利用者一人ひとりが「自分の事は自分で」という思いと「出来ないことはお互い様」といった思いで、互いに協力し合い、助け合いながら生活をされています。
 

設立11年、今まで多くの方々が当ホームをご利用していただきました。その中で、昨年ご利用4年目を迎えられたA様が他界されました。A様は、グループホーム最高齢でありながら、毎朝誰よりも元気に「おはようございます。」と挨拶をしてくださっていました。ご高齢ということもあり、日増しに体調が優れない状況になっていく中、A様は弱音を一切おっしゃることなく、いつも気にされていたのは、他のご利用者や職員のことばかりでした。私達はご家族の「ここで最期まで」という思いを受け、A様の旅立ちの瞬間までお付き合いさせていただく事が出来ました。馴染みのご利用者や職員たちに囲まれて最期まで「普通の生活」を送られたA様。


 認知症の進行により、毎日の生活に不自由さが感じられる様になっても、「いつまでも自分らしく生活を送りたい」といったご利用者やご家族の思いをしっかりと受け止め、大切にしながら、当ホームをご利用いただいた後も、今までご自宅で過ごされてきた生活を引き続き送られることができる様に全力で支援していきます。

ある一日の過ごし方

 

7:00  

起床、更衣、洗顔、朝食準備、嚥下体操

8:00

朝食、服薬、朝食の後かたづけ(食器洗い等)、口腔ケア

 

9:00

くつろぎ、掃除、洗濯干し、シーツ交換

10:00

お茶、バイタル測定

10:30

脳トレ、個別簡易リハビリ、散歩、昼食準備、嚥下体操

※余暇活動として、編み物、書道、華道、回想法、その他レクリエーション活動や計算プリント、簡易リハビリ(運動の促し)等を毎日実施しております。

 

12:00

昼食、服薬、昼食の後かたづけ(食器洗い等)、口腔ケア

※毎日の昼食と夕食に関して、ご利用者と職員が協力しながら実際に調理(家事活動)を行っています。

13:00 散歩、買い物、余暇活動、入浴

※ホーム近隣の散歩を1週間に2~3回、買い物を1週間に2回実施しています。

 

15:00

おやつ

16:00

くつろぎ

17:00

夕食準備、嚥下体操

18:00

夕食、服薬、夕食の後かたづけ(食器洗い等)、口腔ケア

19:00

くつろぎ、入浴、更衣

 

20:00

就寝準備

21:00

就寝

 

 

毎月1~2回程度、「観桜会」、「ぶどう狩り」、「動物園」、「初詣」等の外出行事をおこなっています。

また、毎月1回、季節に応じて「敬老祭」、「運動回」、「もちつき大会」等のホーム内行事をおこなっています。
地域の行事、催し物等にも積極的に参加し、地域参加に努めています。

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